勤怠管理の方法と勤怠管理システム導入のメリット
勤怠管理
目次
勤怠管理の方法と勤怠管理システム導入のメリット
勤怠管理の方法にはいくつか種類がありますが、企業や事業所によって採用する方法が異なります。また、最近は勤怠管理システムが導入されるケースも増えているようです。
そこで、勤怠管理の方法の中でも、勤怠管理システムが選ばれる理由について調べてみました。
従来の勤怠管理方法|記録のチェックが必要
一般的に用いられることの多い勤怠管理の方法は以下の通りです。
タイムカードやエクセル表による勤怠管理
勤怠管理のオーソドックスな方法は、紙媒体による記録です。たとえば、タイムカードを用いて専用のレコーダーで出退勤を管理する方法は、多くの中小企業で採用されています。
紙媒体ではありませんが、同じく従来からある方法では、エクセル表を利用した独自の勤務管理が行われるケースもあります。
出勤簿などを使用した自己申告制による勤怠管理
企業や事業所によっては、自己申告制による勤怠管理が行われていることもあります。自己申告制の場合は、出勤簿に記録を付け、把握するという方法が多いようです。
ただし、この場合には、事前に従業員へ周知をした上で実施する必要があります(厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」平成29年1月20日策定)。
企業・事業所の規模が大きくなれば手間やコスト面での負担も大きくなりやすい
タイムカードなどによる勤怠管理方法では、定期的に記録に間違いがないかチェックすることが求められます。「遅れそうだから代わりにタイムカードを押しておいて」という不正打刻や、タイムカードを押すまでのロス時間が発生する可能性があるからです。しかし、記録のチェックには、その分勤怠管理を行う従業員の負担が増えることになり、企業や事業所の規模が大きければ、チェックだけで膨大な作業になってしまいます。
勤怠管理システムの種類とメリット
上記のようなマニュアルの勤怠管理方法以外には、勤怠管理システムが用いられるケースもあります。勤怠管理システムは、ICカードや携帯電話、指紋認証、静脈認証、目の虹彩認識などを利用して記録、管理が行えるシステムで、導入のメリットとしては次のようなものが代表的です。
- なりすましや不正打刻の防止
- 待ち時間の解消
- 勤怠管理のための手間やコストの削減
勤怠管理システムは、タイムカードなどに比べると他人が代理で打刻するといった不正がしづらいという利点があります。指の静脈認証などは、打刻用のパソコンとスキャナーを用意すれば指をかざすだけで打刻ができ、打刻するための待ち時間の解消にもつながります。
さらに、直行直帰、出張、休日出勤といったさまざまな勤務状況の違いにも柔軟に対応し、従業員が国内・国外どこにいてもリアルタイムで勤務状況を把握できます。これに加えて大きいのが、出退勤のデータをそのまま給与計算ソフトに取り込めることでしょう。正社員、契約社員、派遣社員などの雇用形態の違いにも対応し、給与の計算を自動で行うことができるのです。これは、集計の手間や残業代の複雑な計算、さらに誤入力の防止にもつながります。
結果的に、勤怠管理を担当する従業員の負担を減らすことにもなり、企業や事業所全体のコスト削減にも有効なのです。
適正な労働時間の把握―過剰労働の発見と法令遵守
勤怠管理は労働基準法に定められた責務であるとともに、従業員へ正しい給与を支払い、過重労働のリスクを予防するために重要な業務です。
労働時間には、グレーゾーンと呼ばれる、労働時間にあたるか否かの判断が難しい部分が存在します。たとえば、作業の準備や終了後の整理整頓、終業後の接待などです。これらの見極め方は、厚労省のガイドラインによると「使用者の明示または黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる」と示されています。そのため、作業の準備では、上司の指示があり始業開始〇分前までにパソコンなどを始動しておくと決められている場合、終業後の接待では、会社の命令で食事会に参加するのであれば労働時間に含まれる可能性が高いです。反対に、個人で判断した自発的な行動であれば労働時間に該当する可能性は低くなります。
勤怠管理システムでは、自動で出退勤を記録できるものもあり、従来の勤怠管理方法に比べ、従業員の勤務状況をより正確に把握しやすいというメリットがあります。そして、記録の修正には許可を必要としたり、履歴が残るようにしたりすることで、不自然な記録を発見しやすくし、過剰労働の防止にもつなげることができます。さらに、勤怠管理システムの導入によって適正な把握が行えれば、残業代や割増賃金の未払いを防ぎ、コンプライアンスの順守にもつながるでしょう。
クラウド勤怠管理システムの登場も
勤怠管理システムは大きく分けて、オンプレ型(自社運用型)と、クラウド型とがあります。オンプレ型は自社にサーバーを置き、独自のシステムを使用するタイプで、クラウド型はインターネット上のサーバーを使って利用できるタイプです。
従来はオンプレ型が主流でしたが、クラウド型は機器の購入や設置、システム開発といった初期費用がおさえられ、手軽に勤怠管理システムを利用できるというメリットがあます。オンプレ型より短い期間で運用が始められ、導入のハードルが低いため、利用する企業や事業所も増えています。
どちらの勤怠管理システムも、法改正があればシステム全体を改正にあわせた状態に組み替えることができますが、クラウド勤怠管理システムの場合は無償で自動反映してくれるサービスもあります。
勤怠管理システムは適正な記録の把握とコスト削減に有効
勤怠管理の方法は、タイムカードなどいくつか考えられますが、手間とコストがかかるというデメリットが存在します。一方で、勤怠管理システムは勤怠情報をリアルタイムで管理し、自動で給与計算も行えるので、勤怠管理を担当する従業員の負担軽減が可能になるほか、不正打刻防止などの効果も期待できます。より適正な勤務状況を把握することで、過剰労働や賃金の未払いといったトラブルの防止にもつながるため、従業員にとってより働きやすい環境をつくるツールともいえるでしょう。
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