くるみんマークの取得を目指してみませんか?

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くるみんマークの取得を目指してみませんか?

 

くるみんマークとは、行動計画を作成し、その行動計画に定めた目標を達成するなどの一定の要件を満たし、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受けた企業に与えられるマークのことをいいます。

認定を受けると認定マークである「くるみん」を商品や広告、求人広告などに付け、子育てサポート企業であることをPRできます。その結果として、企業イメージの向上や労働者のモチベーションアップ、それに伴う生産性の向上、優秀な労働者の定着などが期待できます。

また、昨今人材採用が非常に厳しさを増す中、求人広告や面接の際にくるみん認定企業であることをPRすることにより、女性だけでなく、子育てへの積極参加を望む男性からの応募も期待できます。

くるみんマークの認定を受けるためには10項目の認定基準を全て満たす必要があります。

この10項目の中には時間外労働に関するものも含みます。

今回は、この10項目の認定基準についてご紹介していきたいと思います。

 

一般事業主行動計画の策定

くるみんの認定基準を満たすための前提として、一般事業主行動計画を策定している必要があります。

一般事業主行動計画には、次の3点についての記載が必要です。

  ①計画期間 ②目標 ③目標を達成するための対策の内容と実施時期

ステップ1:自社の現状や労働者のニーズの把握

行動計画が企業の実情に即したものとなるように、仕事と子育ての両立にあたって障害となっている事項や労働者のニーズを把握する。

(例)

・妊娠・出産を機に退職する労働者数

・育児休業、子の看護休暇等の男女別の利用者数、利用期間

・今後、会社で検討・実施してほしい支援制度等

ステップ2:行動計画の策定

・課題に優先順位をつける:課題が見えてきたら、各課題に対する取組みの優先順位をつける。

・計画期間を決める:計画の期間は、それぞれの企業の実情を踏まえて設定する。

・目標を決める:行動計画策定指針に策定されている項目を参考に、目標を設定する。

※行動計画策定指針(参考)

https://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/jisedai/kaisei/kaisei-houshin.html

目標はいくつでも設定できますが、可能な限り定量的な数値目標とするのがよいでしょう。

また、目標を達成するための対策とその実施時期を定めましょう。

ステップ3:行動計画を公表し、労働者への周知を図る

<一般への公表>

・行動計画の策定日からおおむね3か月以内に、その計画を一般に公表する。

・公表の方法としては、自社ホームページでの掲載の他、厚労省が運営するサイト「両立支援のひろば」への掲載などがある。

<労働者への周知>

・行動計画の策定日からおおむね3か月以内に、その計画を労働者へ周知する。

・周知の方法には、労働者への配布、メールでの送付、イントラネットへの掲載、掲示などがある。

ステップ4:行動計画を策定した旨を都道府県労働局へ届出

・行動計画の策定日からおおむね3か月以内に、「一般事業主行動計画策定・変更届」により都道府県労働局へ届け出る。

ステップ5:行動計画を実施する

行動計画に掲げた対策を実施し、目標を達成するために取組む。

ステップ6:目標を達成したらくるみん認定を受ける

行動計画を策定し、その行動計画に定めた目標を達成するなどの一定の要件を満たした場合、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受けることができる。

 

くるみん認定基準

ここで、くるみん認定基準の10項目をご紹介します。

1.雇用環境の整備について、行動計画策定指針に照らし適切な一般事業主行動計画を策定したこと。

2.行動計画の計画期間が、2年以上5年以下であること。

3.行動計画を実施し、計画に定めた目標を達成したこと。

4.行動計画を公表し、労働者への周知を適切に行っていること。

5.男性の育児休業取得について、次の①または②を満たすこと。

①計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に占める育児休業等を取得した者の割合が7%以上

②計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に占める育児休業等を取得した者及び育児休業等に類似した企業独自の休暇制度を利用した者の割合が15%以上、かつ、育児休業等を取得した者の数が1人以上いること

※労働者数300人以下の企業については特例あり

6.計画期間において、女性労働者の育児休業等取得率が、75%以上であること。

7.3歳から小学校就学前の子を育てる労働者について、「育児休業に関する制度、所定外労働の制限に関する制度、所定労働時間の短縮措置または始業時刻変更等の措置に準ずる制度」を講じている。

8.労働時間数について、次の①および②を満たすこと。

①フルタイムの労働者の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月45時間未満であること

②月平均の法定時間外労働60時間以上の労働者がいないこと

9.次の①~③いずれかについて、成果に関する具体的な目標を定め実施していること。

①所定外労働の削減のための措置

②年次有給休暇の取得の促進のための措置

③短時間正社員制度、在宅勤務、テレワークその他の働き方の見直しに関する多様な労働条件の整備のための措置

10.法および法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないこと

くるみん認定の申請手続き

上記1~10の認定基準をすべて満たしたら、くるみん認定の申請をしましょう。

くるみん認定の申請は、「基準適合認定一般事業主認定申請書」に必要書類を添付して

各都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に申請します。

※添付書類については以下をご参照ください。

(厚労省パンフレット)

https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/03page8_14kurumin.pdf

 

くるみん認定企業のメリット

くるみん認定されることは、人材の採用や定着、モチベーションアップに効果が期待できることは先に述べましたが、それ以外にもメリットがあります。

それは、公共調達で有利になることです。

各府省などが総合評価落札方式または企画競争による調達によって公共調達を実施する場合は、くるみん認定企業などを加点評価するよう、国の指針において定められています。

また、地方公共団体も国に準じた取組みを実施するよう努めることとされています。

(個別の調達案件における加点評価については、各調達案件の担当へお問い合わせください。)

くるみん認定においては育児休業の取得率などの他に、時間外労働についての基準を満たすことが課せられています。

つまり、いくら育児休業の取得率が高く、育児に関する制度整備がなされていたとしても、長時間労働が発生している企業では認定基準を満たすことは難しいのです。

時間外労働の削減を行うためには、まずは現状分析をしっかり行い、自社に合った具体的な対策を検討することが重要です。

これから対策を検討されるのであれば、勤怠管理システムなどを活用して、効率的に現状分析を行うことやタイムリーな労働時間管理を行うことをお勧めします。

 

 

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