「働き方改革」実現で変わる⁉出退勤管理

時間外労働


「働き方改革」実現で変わる⁉出退勤管理

「働き方改革」の実現に向けて、企業の労務管理担当者が重点を置いている対策は何でしょう? 多くの担当者が「長時間労働の抑制」と答えるのではないでしょうか。なぜなら、労働基準法の改正で罰則付きの時間外労働の上限規制ができるからです。では、具体的にどのような対策をとればよいのでしょうか? 今回は、長時間労働についての考え方や、その是正に効果的な出退勤管理方法を紹介します。

労働基準法の考え方

労働基準法とは労働を行う上で最低限守らなければならないルールを定めたものです。
長時間労働の是正に関する基本的な考え方は、大前提として労働者の健康を確保するという意図があります。そして、「働き方」は「暮らし方」そのものであるという考え方です。
また、長時間労働を自慢するかのような風潮が蔓延・常識化している現状を変えていくという、日本の企業文化や風土までを変えようとするものでもあります。罰則付きの時間外労働の上限規制は、こういった考え方に基づく労働基準法の歴史的な大改革だといえます。そして、長時間労働は、「働き方改革」においては、取り除くべき壁のひとつと考えられているのです。

長時間労働のデメリット

長時間労働は、仕事と家庭生活の両立を困難にしており、少子化、女性のキャリア形成を阻む、男性の家庭参加を阻むなど数々の問題の原因となっています。

家庭の環境や事情は人それぞれ異なります。また、誰でも仕事以外に何かやりたいことがあるでしょう。しかし、残念なことに2017年現在では日本企業の多くで長時間労働が当たり前になっています。仕事に費やす時間がほかの時間よりもかなり長く、心身の疲労にも関係しています。

また、長時間労働は取引慣行といったところから見直すことが必要な構造的な問題でもあります。かつて、労働者は無定量・無制限に働いた時代がありました。今でも、そうするのが当然だという考えを持つ人が多いかもしれません。長時間労働は、日本の「働き方」の根本となってしまっているのです。

長時間労働を是正できたらこうなる

長時間労働を是正すれば、仕事と暮らしのバランスが改善し、女性や高齢者も仕事に就きやすくなります。使用者側は、以前は仕事に就くことが難しかった女性や高齢者を採用することが労働力不足の解決策となるため、そういった人々にどのようにして働いてもらうかに高い関心をもつことでしょう。
その結果、単位時間当たりの労働生産性向上につながっていきます。つまり、短時間で同じだけの成果が見込めるということです。これは、実は企業にとってだけではなく、社会全体に意義があることです。人々が人生を豊かに生きて行くことができるようになれば、消費を押し上げます。より多くの人が心豊かな家庭を持てるようになることで、出生率の改善も期待できるかもしれません。
そして、大前提である労働者の健康を確保することにつながるでしょう。

実際に長時間労働を是正するには

長時間労働の是正には、現在の出退勤管理方法を変えることが有効な手段のひとつです。クラウド型勤怠管理システムの導入は、効果的な方法のひとつでしょう。タイムカードといった紙媒体を各事業所から月に一度集めて来る・集計するなどの手間と時間が省けます。また、作業別・個人別の勤務時間が即時に把握できるため、負荷がかかっているところにピンポイントで対策がとれるなど、長時間労働を抑制するために効果的な点が複数あるためです。また、既存のデバイスを端末として使用できるので、専用機器の購入といった初期投資を抑えられるメリットもあります。さらに、時間外労働の上限に近づいた場合、アラート機能が労働者・使用者双方に注意喚起を促すため、上限規制を守ることにも役立つでしょう。

長時間労働の是正は「働き方改革」のメイントピック

長時間労働には多くのデメリットがあり、「働き方改革」にもその是正が盛り込まれています。具体的な対策としては、クラウド型勤怠管理システムの導入といった出退勤管理方法が効果的でしょう。

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